謹んで新春のお慶びを申し上げます。

満つれば則ち虧く。『みつればすなわちかく。』(史記)

前世紀、計算機の開発と利用、トランジスタの発明などから

流通情報革命が始まったといわれる。

国を超えた企業間の情報活動は促進し、世界は大きく変わった。

しかし、経済格差は広がり、不安定な社会にした側面もある。

近年、コンピュータやインターネットの普及からはじまったIT革命は、

首相官邸でさえ、Facebook,LINEを利用して情報発信をするほど

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)全盛期である。

そんなIT技術にあふれた現在の日本を、多くの外国人が訪れている。

「日本に来て何に感動したか」と尋ねると、その多くが

「最先端技術」「豊富な商品」よりも「人が親切なところ」と語る。

道を尋ねれば丁寧に教えてくれ、店に入れば素晴らしいおもてなし。

日本人として日本で生活している我々にとっては

「当然」なことが、外国人にしてみれば「感動」であるという。

多くの外国人が「日本人の親切、勤勉、忍耐、寛容」を絶賛している。

外国人が感動し、評価する「古来から継承してきた日本人の精神」の中に

これからの日本が進む道標があるように思えるのである。

年頭謹白

本年の皆様のご健勝とご多幸を心から祈念いたします。

平成二十九年元旦